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観光ガイドマップ
沖縄の島々の中で、最北端にある伊平屋島は、細長い形をしています。
200mを越える緑の山々。平野部には広々とした田畑。サンゴ礁が連なる海岸線。えんえんと続く砂浜。そして、澄んだエメラルドグリーンの海。伊平屋は山の幸・海の幸に恵まれています。
伊平屋七景
伊平屋には幹線道路沿いに美しい風景が点在しています。それが伊平屋七景。
ワイルドな岩山、思わず息をのむ青い海と白い砂浜、緑濃い山々など、絶景いろいろ。
念頭平松 クマヤ洞窟 伊平屋灯台 いへやの塔 屋蔵墓 無蔵水 久葉山
1.ヤヘ岩(やへいわ)
海岸から50mほど沖合いにそびえる岩山。太古築城の後があり干潮時には、海岸から歩いて渡ることができます。釣りやダイビングの絶好のポイントでもあります。
2.無蔵水(んぞみず)
むかし、田名村にいた若い夫婦の話。
ある夏、夫は小舟(くり舟)で田名岬の沖へ約りに出て、にわかに起こった風波に流されてしまいました。2年から3年の間行方がわからず、村の人々はもう死んだものとあきらめました。村一番の美人だった妻は縁談がひきもきらず、両親も再婚をすすめましたが、妻は「夫はきっと生きている。帰るまで待ちます。」そして毎日、夫が消えた沖合の見える、小山ほどの大岩の上で帰りを待ったのです。この岩にある周囲6メートル、深さ50センチの不思議と決して涸れない水たまリが無蔵水。愛を涸さず待ったかいあって数年後、夫は元気で妻の待つ島に戻りました。その後2人は仲睦まじく家を興し、立身出世しましたとさ。めでたしめでたし。当時の村の人々は妻の貞操をたたえ、女性たちへの教訓歌を作り残しています。
3.伊平屋島灯台(いへやじまとうだい)
島の最北端・久葉山の絶頂に、青空を背負ってそびえ立つ伊平屋で最も見晴らしの良い場所です。周辺海域は、昔から沖縄で「渡りがたい恋路」に例えられる名高い荒海・伊平屋渡(いひゃど)。その波を越えて行きかう船の、安全な航海を見守る白い女神のような存在です。噂の荒波をここから遥か眺めてみたいもの。
4.クマヤ洞窟(天の岩戸) くまやどうくつ(あまのいわと)
全国に数多ある「天の岩戸伝説」の最南端。日本発祥の地は琉球だ!という大胆な説をとなえたのは江戸時代の国学者・藤井貞幹で、同時代の高名な学者・本居宣長とは大論争をかもしています。「神武天皇は琉球の恵平屋恵(ゑへやしま)に生誕あそばされたり」という藤井説の根拠がこのクマヤで、現在もたびたび国学関連の大学の研究機関、沖縄史跡研究者が調査に訪れています。伊平屋島にたゆたう太古の時間と大自然の中では「ここから全てが始まった」といわれれば、素直にうなずける気がするから不思議。歴史・民俗ファンならずとも必見のマジカル観光ポイント。昭和33年、県指定天然記念物。
5.久葉山(くばやま)
県内でも現在では珍しい、見事なクバ美林に包まれた山で、県指定天然記念物。付近の景観は「白い砂浜・青い空・透き通る海に、目にしみる緑のクバ林」という自然のぜいたくなコントラストが楽しめる絶好ポイントです。
6.クマヤ海岸(くまやかいがん)
クマヤ洞窟の真下にあるキャンプフィールド。釣りのポイントです。
7.潮下浜(すーがはま)
久葉山の裏側にたたずむ美しいビーチ。西に見える無蔵水とヤヘー岩の向こうに沈む夕日はロマンチック。昔のデートスポットだったことがうなずける。
8.伊平屋島の念頭平松(いへやじまのねんとうひらまつ)
日傘を張ったように枝が広がる、国指定天然記念物。
今から約280年前、尚敬王正徳23年、国吉伊平屋比嘉地頭の時代に植えられた、今のこの松よりも美しい松がありました。兄松と呼ばれ愛された巨木でしたが、あるとき隣の伊是名島の山太築登之という者に盗伐されてしまいました。彼は聖なる松を伐った崇りで病気になり、亡<なったと伝えられています。その後、山太築登之の弟や親類が「兄念頭松を伐ったおわびに」と植えたのが、現在の念頭平松。
この松は兄松に劣らぬ美しい枝振りで、昔を凌ぐばかりの巨木に成長しました。平成6年、周辺一帯が「念頭平松公園」として整備され、村民のオアシスとなっています。
9.腰岳遊歩道(こしだけゆうほどう)
腰岳展望台近くから我喜屋の片隈神社までつづく約1.2キロの遊歩道。腰岳頂上近くにある、腰の平松からは前泊港を望むことができる。
10.腰の平松(こしのひらまつ)
島のほぼ中央部、腰岳森林公園内にある亜熱帯植物に包まれた腰岳遊歩道を5分ほど歩いたところの小高い斜面に自生する見事な琉球松。島全体を見下ろす絶好のポイントです。
11.神アシアゲ(かみあしあげ)
祭祀の日、神々が祝女(ノロ)に乗り移り、降臨する場、神アシアゲ。伊平屋では琉球王国時代さながらの茅茸きのものが我喜屋、島尻に残る。回りは広々とした遊び庭(あしびなー)で、四季折々、さまざまな神遊び(かみあしび=神事の歌舞)が行われます。
12.屋蔵墓(やぐらばか)
沖縄の王統で第一尚氏・尚巴志の先祖に当たる屋蔵大主(やぐらうふぬし)が祭られている由緒ある墓。我喜屋集落の南方、約1キロにある屋蔵海岸の洞窟を利用してつくられた石積みの墓陵で、簡素ながら古代の雰囲気をよく残しています。
屋蔵大主は今から約600年前、現在の我喜屋集落の上里に住んでいたと伝えられ、その王統の流れを汲む後胤(子孫)が、約30年余前までは沖縄本島南部の島尻郡知念村・玉城村・佐敷町に在住しており、代々この墓の管理をしていた栽喜屋集落の西銘屋(にしめや=屋号)という家に、祭りに必要な線香その他が届けられていました。つい最近まで、琉球王朝の名残りが習慣に残っていたとは、驚くべきこと。思いがけなく小さく淡々とした外観が、逆に時間の重みを感じさせ趣深いところ。
13.米崎海岸(よねさきかいがん)
弧を描くようにえんえんと続く砂浜。極めの細かい真っ白い砂浜と澄んだエメラルドグリーンの海のコントラストが伊平屋で最も美しい海岸といわれる所以です。温水シャワーやトイレも完備され、キャンプ場として、観光客や村民で賑わっています。
14.野甫大橋(のほおおはし)
伊平屋島と野甫島を結ぶ全長320mの橋。野甫大橋の両サイドは、離島のチンどころ・伊平屋の中でも、島尻漁港周辺と並ぶ五十センチオーバーがよく釣れ、数も出るポイントして有名です。
15.いへやの塔
日露戦争から第二次世界大戦までの、村の英霊が192柱まつられています。ここは前泊港の船の出入りや沖縄本島の北部、国頭の山々、遠くは沖永良部島、鹿児島県の与論島まで一望できる絶景のロケーション。伊平屋村役場の右後方、虎頭岩(とらすいわ)を見上げる場所にあります。
16.世界塩の探検館「ソルトクルーズ」
塩作人による海外の岩塩・海塩・湖塩などの現地取材を紹介、青・ピンク色・オレンジ色などのカラフルな岩塩や、塩で創られた彫り物やネックレス!?、貴重な岩塩、ここ野甫島で作られた珍しい塩の結晶も展示。
入館料:無料
場所:野甫小中学校隣、青い屋根のログハウス
開館時間:月曜日・木曜日・金曜日・土曜日 13時00分から18時00分
日曜日 8時00分から13時00分
休館日:火曜日・水曜日